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相続順位の解説 親子間利益相反 遺産分割協議のやり方 自動車手続について

更新日:9月24日

 この記事は、「自動車の相続を伴う名義変更(移転登録)」の記事の補足となります。対象は普通車の名義変更に限定し、各パターンごとに具体的な相続人を図解します。また未成年者が相続する場合の実際の名義変更手続きについても、各ケースに分けて詳細に説明します。


今回はドラゴンボールの孫家の家系図を使って、相続に関する解説を行います。被相続人(死亡者)を悟空とし、ケースごとに相続人が誰になるのか説明します。


今回は「遺産分割協議書」または「遺産分割協議成立申立書」を使った手続きを中心に解説するため、相続割合や遺言書については割愛します。


相続順位の解説

相続順位とは、遺産を相続する権利がある人の順位を指します。相続には以下のような順位があります


第一順位:被相続人の子供(直系卑属)

第二順位:被相続人の直系尊属(親)

第三順位:被相続人の兄弟姉妹


また、配偶者は常に相続人となりますが、他の相続人と共に遺産を分けることになります。


ドラゴンボールの孫家の家系図を用いると、被相続人を悟空とした場合、以下のように相続順位が決まります

配偶者:チチ

第一順位:悟飯と悟天(悟空の子供)

第二順位:バーダック(悟空の親)

第三順位:ラディッツ(悟空の兄弟)


例えば、悟空が死亡した場合、配偶者であるチチと子供である悟飯と悟天が相続人となります。


もし、子供がいない場合は、配偶者と直系尊属(親)が相続人となります。このように相続順位に基づいて、誰がどのように遺産を相続するかが決まります。





ケース1: 悟空の死亡

被相続人である悟空が死亡した場合、配偶者であるチチと子供である悟飯、悟天が相続人となります。


相続人 配偶者:チチ 子供:悟飯、悟天







ケース2: チチ、悟飯、パン、悟天が死亡している場合

この場合、配偶者と子供が全員死亡しているため、直系尊属であるバーダックが相続人となります。


相続人 直系尊属:バーダック







ケース3: チチ、悟飯、パン、悟天、バーダックが死亡している場合

配偶者、子供、直系尊属が全員死亡しているため、兄弟であるラディッツが相続人となります。


相続人 兄弟:ラディッツ




代襲相続の解説

相続人が被相続人(ここでは悟空)の死亡以前に死亡している場合、その子供が相続の権利を継承します。例えば、悟飯が死亡している場合はその子供であるパンが相続の権利を引き継ぎます。パンが死亡している場合にパンに子がいれば、その子が相続権を引き継ぎます。 第三順位の兄弟姉妹の相続の場合は1世代までが相続人となります。 ラディッツに子がある場合はその子まで相続人になりえますが孫には代襲しての相続権はありません。





ケース4: 悟飯が死亡している場合

この場合、配偶者であるチチと子供である悟天、そして悟飯の子であるパンが相続人となります。悟飯が死亡しているため、パンが代襲相続人となります。


相続人 配偶者:チチ 子供:悟天 代襲相続人:パン(悟飯の子)




ケース5: 悟飯、パン、悟天、バーダック、ラディッツが死亡している場合

この場合、子供、直系尊属、兄弟が全員死亡しているため、ラディッツの子が代襲相続人となります。


相続人 配偶者:チチ 代襲相続人:ラディッツの子


簡単ではありますが、ケース別に5パターンの相続手続きについて紹介しました。


未成年者が相続人となる場合の手続き方法

相続人に未成年者が含まれる場合、自動車の手続きに必要となる「遺産分割協議書」もしくは「遺産分割協議成立申立書」の作成には特に注意が必要です。 利益相反 遺産分割協議における利益相反とは、相続人間で利益が対立する状況を指します。


特に親と未成年の子供が相続人となる場合、親が子供の代理人として相続手続きを進めると利益相反が生じる可能性があります。このような場合には特別代理人の選任が必要です。


特別代理人とは 特別代理人とは、未成年者の利益を守るために家庭裁判所が選任する代理人のことです。特別代理人は、親が未成年者の代理人として相続手続きを行うことができない場合に、未成年者のために遺産分割協議を行います。


方法1: 車の価値が100万円未満の場合

車の価値が100万円未満の場合、過去記事を参照してください。特別代理人を立てずに遺産分割協議成立申立書を作成し、代表相続人に名義変更することが可能です。



方法2: 家庭裁判所に特別代理人を申し立てる

家庭裁判所に特別代理人を申し立て、未成年者の代理として特別代理人と遺産分割協議書を作成する方法があります。この方法では申し立ての手間と、裁判所からの通知までの時間がかかります。


方法3: 共同相続(共同名義)にする

共同名義はトラブルが多く、譲渡や売却の際に書類の取得や作成に時間がかかることが多いため、過去記事ではデメリットが多くお勧めしない方法としました。しかし、未成年者が相続人に含まれる場合で親子間にトラブルがなければ、この方法が効率的です。


まとめ

この記事では、相続順位と親子間で利益相反が生じる場合の遺産分割協議、自動車の手続きについて解説しました。相続順位に基づいて誰が相続人となるかを理解することが重要です。また、相続人に未成年者が含まれる場合、利益相反を避けるために特別代理人を選任する必要があります。

特に、親と未成年の子供が相続人となる場合、利益相反が生じるため、特別代理人の選任が必要となることがあります。これにより、未成年者の利益が守られるように遺産分割協議が進められます。

このケースの自動車の名義変更手続きは複雑で、個人での手続きは苦労されることが多いでしょう。そのため、専門家への相談をお勧めします。専門家のサポートを受けることで、スムーズかつ確実に手続きを進めることができます。



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