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出張封印 丁種封印

更新日:2024年6月5日

この記事では、登録自動車(普通車)のナンバープレートに取り付ける「封印」に焦点を当て、特に出張封印サービスについて紹介します。出張封印とは具体的に何を意味し、どのようなメリットやデメリットが存在するのか、また利用する際の注意点についても詳しく解説します。


目次

  1. 封印とは

  • 封印の定義と目的

  • 封印の取り付け義務

  • 封印受託者の種類

  1. どのような場合に利用価値があるか

  • 出張封印サービスの利便性

  • 利用価値のあるケース

  1. 注意点

  • 追加料金について

  • 特殊なケースでの対応不可

  • 封印権の範囲と制限

  1. まとめ

  • 記事の主要ポイントの再確認





封印とは

封印とは、自動車のナンバープレートを固定するためのアルミ製キャップ状の部品で、主に車両の後部ナンバープレートの左側に取り付けられます。この封印の主要な目的は、ナンバープレートの不正な取り外しを防ぎ、結果として車両盗難を防止することにあります。

封印の取り付けは、道路運送車両法第11条に基づき、公道を走行するために必須の条件とされています。封印が適切に施されていない車両は、公道を走る資格を得られません。封印は、運輸支局や指定された封印受託者によってのみ取り付け可能です。車が運輸支局で正式に登録され検査を受けた後、ナンバープレートが交付される際には、車台番号、自動車検査証、ナンバープレートの一致が確認され、封印の表面には管轄する地方運輸局の刻印が施されます。

封印受託者は以下の4種類に大別されます。




:運輸支局内または隣接する標板協会を指し、封印のためには運輸支局への持ち込みが必要です。


:新車ディーラーで、新車販売時に店舗内の封印場で取り付けが行われます。


:日本中古自動車販売協会連合会(JU)に加盟している中古車販売店で、会員が店舗で封印を施します。


行政書士が行う封印権であり、丁種封印権と呼ばれます。車両の所在地にて封印を施すことができるのが特徴です。


この記事では丁種封印について取り上げています。



どのような場合に利用価値があるか

出張封印サービスの最大の価値は、その柔軟性にあります。通常、ナンバープレートの封印は運輸支局が営業している平日に行われますが、丁種封印サービスを利用すれば、場所と時間を選ばずに封印の取り付けが可能です。行政書士は車両の所在地に直接出向き、土曜日、日曜日、祝日はもちろん、深夜や早朝でも封印作業を行うことができます。


丁種封印と丙種封印(日本中古自動車販売協会連合会、JU加盟店が取り扱う)との間には、実質的な違いは少ないですが、運営主体が行政書士かJU加盟店かの違いがあります。


指定整備事業者(指定工場や民間車検場としても知られる)が自社で、封印の取り付けを行うケースもあります。


丁種封印は、特に以下のようなケースでその価値を発揮します:

  • 個人売買での車両取引

  • 販売店から県外への車両納車

  • 希望ナンバーや図柄入りナンバープレートへの交換

県外への販売など、車両の納車が地理的な制約を伴う場合、丁種封印を利用することで、行政書士が県外のナンバープレートの取得と封印を一手に引き受け、スムーズな納車を可能にします。このように、出張封印サービスはその便利さで、多くのケースで利用価値があります。



注意点

出張封印サービスを利用する際には、いくつかの重要な注意点があります。まず、出張封印サービスには追加の料金が発生します。このサービスのコストと、自走やキャリアカーを使用して運輸支局まで車両を搬送する際のコストやリスクを比較し、メリットがある場合にのみ利用を検討してください。


ナンバープレートの交換時には、盗難防止用の特殊なネジが使用されていることがあります。また、錆による固着でネジが緩まないケースも存在します。このような場合、封印の取り付けが困難になることがあり、これは行政書士に限らずどの封印サービスでも同様の問題が発生します。


新しく字光式ナンバープレートへの交換を希望する場合、配線の引き直しや取り付けに加工を要することがあり、これらの作業に対応できない場合もあります。


封印には「権限の範囲」という考え方が存在します。新車ディーラーが持つ乙種封印権と、JU加盟店が持つ丙種封印権を有する販売店では、丁種封印サービスを利用することができません。しかし、県外への納車で県外の封印権を持っていない場合には、丁種封印サービスを利用できます。このように、封印権は複雑に分散されており、サービスの利用前には、利権の範囲を理解しておくことが重要です。





まとめ

  • 封印の重要性:封印は、自動車のナンバープレートを固定し、不正な取り外しや車両盗難を防ぐために重要です。

  • 封印の取り付け義務:封印の取り付けは道路運送車両法に基づき義務付けられており、公道を走行するためには必須です。

  • 封印受託者の種類:封印受託者には「甲」「乙」「丙」「丁」の4種類があり、それぞれ運輸支局内の標板協会、新車ディーラー、JU加盟中古車販売店、行政書士が該当します。

  • 出張封印サービスの利便性:丁種封印サービスは場所と時間を選ばずに封印の取り付けが可能であり、特に土曜日、日曜日、祝日、深夜、早朝でも対応可能です。

  • 利用価値のあるケース:個人売買、県外への車両納車、希望ナンバーや図柄入りナンバープレートへの交換など、特定のケースで出張封印サービスの利用価値が高まります。

  • 注意点:出張封印サービスには追加料金がかかります。特殊なネジや錆による固着、字光式ナンバープレートへの交換が対応困難な場合もあるため、事前に確認が必要です。

  • 封印権の範囲:封印には利権の範囲が存在し、特定の封印権を持つ販売店では丁種封印サービスを利用できない場合があります。しかし、県外への納車など、特定の条件下では利用可能です。


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